ハート島熱風食堂
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STORY 04 黒潮の便り

STORY
01.春の嵐
02.島の子
03.あたらしい夏
04.黒潮の便り
05.明日定食
06.おじいの海
07.元気そば
08.満天の星
09.天使の休日
10.待っている人
11.涙の浜辺
12.本日営業日和
13.いのちのうた
14.店主の器
15.名もなき花で
16.笑顔農園
17.夢の一滴
18.見えない力
19.夏はお熱く
20.恋する珊瑚礁
21.島の魔法
22.ウミガメ物語
23.五風十雨
24.心の花
終 章
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ハート島熱風食堂


第4話 黒潮の便り

青空の下、マリーにあれこれ指図され、ぶつぶつ言いながら畑に水をまくハツミ。 「こにくらしいガキ」くやしいが島で暮らす術はマリーの方が上。 二人はけっこういい関係になりつつある。

そんな折、はるか北の島の小学生から、交流をのぞむ手紙が届く。 学校の裕子先生は、北の子供たちへこの島ならではの素敵な返事を出そうと、 婦人会長で保育所を切り盛りするヨッちゃんに相談をもちかけ、 子供たちの絵で島を紹介する絵本をつくろうと話は盛り上がる。
ところが、いざ写生をはじめてみると、 島じゅう牧場だけにどの絵も牛ばかりで、裕子先生は困ってしまうのだった。

マリーは南の島にしかない貝殻を集めようとこっそり浜に出向くが、 同じ考えで浜を散策していたハツミとはちあわせ、火花を散らす。 われ先にと貝殻をひろい歩いた二人は、波打ち際に謎の小瓶を見つけ立ちどまる。 中には、英語が記された紙きれが一枚。 海外経験をいかしてハツミが読み上げると、それは運命にひきさかれた恋人への手紙。 届かぬ思いを託した小瓶は、はるばる海流に運ばれて、この島に流れ着いたのだろう。
その恋の結末をククルヌパナにたずねたマリーの心に飛び込んできたのは、 珊瑚のリーフに打ち上げられたもうひとつの小瓶の映像。間違いない。 「返事がきている!」駆け出すマリー。わけがわからぬまま後につづいたハツミも、 潮が干いて海上に浮き出たリーフ上を、必死に返事の小瓶をさがす。

一方、島にちなんでハート型クッキーをつくろうと奮闘していたオッチャンは、 焼き加減を誤って、すべてのクッキーが真ん中で割れてしまうというアクシデントに見舞われる。 形がハートだけに縁起がわるい。再びチャレンジするがやはり結果は・・・

結局、もうひとつの小瓶は見つからぬまま潮が満ち、リーフはふたたび海にのまれた。 うなだれるマリーだったが、「きっと思いは届いた」とハツミに言われ、ようやく笑顔になる。 二人の距離はまたすこし縮まったようだ。 ふり返ると、満ち潮の海を夕日がやさしく染めていた。

その夜、熱風食堂で、北の島へ送る絵本が披露された。めくってもめくっても牛の絵ばかり。 「それだけ牛さんが大好きな人が住む素敵な島なんです」 ヨッちゃんが強引にしめくくり、みんなの笑いをさそう。 オッチャンの失敗クッキーも、パズルだと思えばいいということで 「残り半分を見つけるクッキー」と命名され、絵本と一緒に送られることになった。 マリーとハツミは二人でひとつの貝殻を選んで手紙に添えた。
そこへ、今日の漁で小瓶を拾ったと、海人のカワハギ艦長がやってきた。 宝の地図に違いないと中の紙きれをとりだすと、一行の手紙。 みんなは大笑いしたが、マリーは救われた気がした。 きっと海になったおじいが届けてくれたのだ。
そこには「ありがとう」とだけ書かれていた。



白い岬の灯台に
ひめた思いの願かけて
ハートのかたちだハート島
世界を結ぶ恋の島





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