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STORY
01.春の嵐 02.島の子 03.あたらしい夏 04.黒潮の便り 05.明日定食 06.おじいの海 07.元気そば 08.満天の星 09.天使の休日 10.待っている人 11.涙の浜辺 12.本日営業日和 13.いのちのうた 14.店主の器 15.名もなき花で 16.笑顔農園 17.夢の一滴 18.見えない力 19.夏はお熱く 20.恋する珊瑚礁 21.島の魔法 22.ウミガメ物語 23.五風十雨 24.心の花 終 章 全話一括表示 |
![]() 第12話 本日営業日和
夜明け前、新鮮な牛乳をしぼろうとショウちゃん牧場にしのびこんだオッチャンは、
雌牛ハナコに蹴飛ばされ、大怪我を負ってしまった。
隣り島の病院に送られ、当分店には出れそうにない。
せっかくのかきいれどきに、食堂はピンチに立たされた。
途方に暮れたマリーに助っ人を買って出たのは、天使であった。心強い味方を得てはりきるマリー。 案の定、お客さんはどっと来たが、期待の天使は砂糖と塩を間違えるような料理下手で、 逆にきりきり舞いする羽目になる。 それに、熱風食堂のメニューはどれも手は込んでいないが、 オッチャンの微妙なさじ加減で成立するものであった。 ちょうどその頃、店の評判をききつけたグルメ雑誌から、取材依頼の電話が入る。 普段通りの店がみたいので、取材はここ数日のうちに抜き打ちで行うという。 また取材・・・おののきながらも、オッチャン不在の間に店の看板を傷つけるわけにはいかない。 マリーはこの場を乗り切る決心をし、 自分たちにもつくれる特別メニューづくりにとりかかる。 民宿に泊まっていた謎の料理人・神崎川の手ほどきで、深夜まで悪戦苦闘する二人。 ハツミもみかねて手伝いに加わり、新メニュー・海鮮シチューマリー風が完成。 じっくり煮込んで本番を待つことになった。 ところが、頼みのシチューは飛ぶように売れ、早くも完売寸前。 そこへいかにもこうるさそうな取材者らしき二人連れがやってくるが、 マリーは先にもらったオーダーを優先し、 最後の海鮮シチューをキヌエねーねー親子に出してしまう。 客席にひかえていた神崎川はたまらず立ち上がるが、 天使がそれを制し、自ら大勝負の即席料理に挑む。 緊張の中で出来上がった海鮮シチュー天使風。 取材者二人はぺろりとたいらげて笑顔で店を後にしたが、 後で味をみてみると、案の定、おせじにも美味いとはいえない出来であった。 閉店後、マリーと天使の様子をみにきた神崎川は、 いい店の条件は食べる人を思って料理を出すことだと告げる。 「けど、それだけじゃないのかもしれないな・・・」 本物の取材者は、実は神崎川であった。 二人のがんばりに感銘した彼は、いつかあらめて取材に来ることと、 天使の正体は秘密にすることを約束し、最終便で島を後にした。 夕暮れの食堂、鼻歌まじりで明日の仕込みをするマリー。 ククルヌパナは、オッチャンの帰りが近いことを告げていた。 朝な夕なに海の風 かわす情けのあたたかく ハートのかたちだハート島 流れてしかも変わらざる |
ハート島人物録
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